【九州・西日本豪雨】災害ボランティアの探し方・準備・注意点

いま九州地方・西日本が大変なことになっています。
梅雨前線はいまも日本に停滞し、この災害はまだ終わっていません。

昨年台風15号・19号・千葉県豪雨を経験した身として、豪雨や濁流の映像を見るだけでも手が震えます。

どうか命だけはこれ以上奪わないで欲しい。そう願うしかできなくてもどかしいです。


今の九州の状況を見て、いてもたってもいられず困っている方のお手伝いがしたいと思っている人もたくさんいるかと思います。

「自分でも役に立てるのか?」「力仕事はできないけどやれることはあるだろうか?」こんな風に思っている人も多いことでしょう。

豪雨 災害ボランティア 準備 探し方 注意点


私は去年の台風被害のあと、自分が生まれ育った千葉県のために何かしたいと思い災害ボランティアに参加することに決めました。

どこで何をしたらいいのかわからない状態から、千葉県の3市で合計2ヶ月ほど活動をしました。


今後災害ボランティアに参加したい方のためになればと思い、体験談をもとにボランティアの探し方・行く時の準備・注意点などをまとめたいと思います。




呼ばれるまで準備をして待つ

災害が起きた時、まず優先されるべきなのは自衛隊や消防・警察による人命救助です。

去年の台風19号のあとにも問題になったのが、個人ボランティアによる車の渋滞。

水害の後は、道路が冠水したり分断されているところがたくさんあります。そこに一般車両が押しかけ、緊急車両や物資の運搬をする車両が通れないという事態は避けなければなりません。


千葉県の台風被害の際は、倒木・停電・断水で孤立状態になっている地域がたくさんあったにも関わらず市や県の初動が遅れてしまいました。

県から自衛隊出動の要請もなく、被災エリアに助けが来ない状態が続いてしまいました。

そのため被害が大きかったエリアの近隣の住民が中心となり、TwitterやFacebookから被災エリアの方と直接連絡を取り、自主的なボランティアとして水や食料を運んだりもしました。

道路の安全が確認されていない状態での手探りの支援活動。本来は個人のボランティアがやることではありません。たまたまうまくいっただけです。

私も話し合いには参加していましたが、台風通過直後は電気や水の供給が不安定で子どもを置いていくわけにいかなかったのと、被災したエリアから親戚を受け入れていたことからこの活動には参加しませんでした。

もどかしいけど我慢も大切。新たな被害を生まないためです。



災害ボランティアは「来て欲しい」と言われるまでは待つのがルール

親戚・知人が被災している・直接支援を頼まれているパターンは例外かもしれません。しかし今年はコロナの問題もありますので、個々でしっかり考えて行動しましょう。


災害ボランティアの募集がはじまるまでは、各々でボランティアに行く準備をして待ちます。

例えば、清掃やガレキの運搬を手伝うのだとしたら、マスク・ゴーグル・ヘルメット・長靴・軍手・長袖長ズボン・タオル・自分の食料と水などの準備が必要になります。基本的に必要なものはすべて自分で持っていきます。

現地が停電・断水している場合、私は携帯トイレも持参しました。実際使うことはありませんでしたが、自分の面倒はすべて自分でみられる状態にしていきましょう。




災害ボランティアセンターが募集の窓口

市や社会福祉協議会による街の被害状況の確認・どんなボランティアが必要かの調査が済んだら、災害ボランティアの募集がはじまります。

多くの場合は、市区町村の社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを開き、災害ボランティア募集の窓口になります。

災害ボランティアセンターが開設されたかどうかは、市や県のサイト・全国社会福祉協議会のサイトから確認することができます。

今回のような大災害の場合、「災害ボランティアセンター一覧」などの特設サイトも立ち上がるでしょう。


市区町村によって、必要としているボランティアの種類や人数は大きく異なります。募集要項をしっかり読むようにしてください。

これはとても大切なこと。

とくに募集初期は「市内の方のみ」「朝〇時に来られる方のみ」「□□を持参できる方のみ」「△名のみ募集」「力仕事をお願いできる方」など制限がある場合がほとんどです。

何かしたい気持ちだけで押し寄せてしまっては、現地を混乱させてしまうだけ。募集要項は各自しっかり読んでから参加を検討しましょう。


女性の場合、力がないのに役に立てるかな?と不安な気持ちもあるかと思います。

実際の作業では、大きいガレキの撤去は力のある人が担当し、ゴミ集めや清掃を他の人が担当するなど分担しているようでした。できない作業を無理にやらされることはないので、出来る範囲で作業をすれば大丈夫です。


千葉県の台風・豪雨被害の際は、支援物資の仕分け・がれき撤去・使えなくなった家具の搬出・清掃などの募集がありました。一番需要があったのは、濡れた家具の搬出やがれき撤去・屋根にブルーシートを張るボランティアだったように思います。

今回の水害と去年の台風では被害状況が違うので、募集要項が出るまで勝手に動くのは控えましょう。




民間のボランティア団体の募集を探す

民間のボランティア団体が、一緒に活動してくれるボランティアを募集していることもあります。

千葉県の場合はTwitterやFacebookですぐに探すことができました。「○○市 NGO(NPO) 災害ボランティア」などで検索してみてください。

ホームページや普段の投稿を見て、どんな活動をしている団体なのかしっかり確認してから連絡をとるようにしましょう。私は炊き出しを行なっている団体にFacebookから連絡をして、数回お弁当作りや炊き出しのお手伝いをしました。




専門的な知識・資格を持っている人の募集

また、医療・福祉・建築関係など専門知識や資格を持っている人に対しては、その協会や職場を通してボランティアの募集がある場合があります。

手に職があったり該当する資格を持っている方は、ぜひそれを活かしてみてはいかがでしょうか。

私もこの方法でボランティア先を見つけました。

千葉県の場合は屋根の破損が多かったので、大工さんや高所作業に慣れた方を探している自治体が多かったです。また軽トラを持っている方、チェーンソーが使える方なども募集がありました。




支援物資の寄付・運搬・差し入れ

今回の九州地方豪雨は水害で困っている方がほとんどでしょう。それ以外に停電・断水・物資不足も考えられます。

九州地方にはすでに自衛隊が入っているので、基本的に支援物資の運搬はプロに任せるべきかと思います。水害後の道路は本当に危険です。

足りない物資がある場合は、災害ボランティアセンターが物資や食料の寄付を募っていると思いますのでそちらに持っていくようにしましょう。

寄付を郵送で受け付けている場合もあります。郵送OKと書いていない場合は、現地の職員さんの負担になるので物資の郵送はNGです。


災害ボランティアは、被災した方たちの負担を増やさないことが大切です。

求められてない物資を押し付けたり、受け入れ態勢が整っていない地域に押しかけたりしないように気をつけましょう。また避難所へ直接食べ物の差し入れをするのは、食中毒や衛生面の問題もあるので控えたいですね。

ボランティアに必要なものはしっかり自分の家の近くで買い揃え、現地の大切な資源を使う事のないよう心がけます。




健康な体で現地に行き、怪我をせずにボランティアを終える

今年は新型コロナウィルスの懸念もあり、他の災害の時と同じように大々的にボランティア募集があるのかはわかりません。

もし募集があった場合でも、体調に不安があったら行くのは辞めましょう。マスク・手洗い・消毒に気を遣い、ボランティア中は熱中症や怪我や虫刺されに気をつけてください。

被災地のためにも自分のためにも、ボランティア中の怪我が保障されるボランティア保険に入ってから参加します。

もしボランティア中に怪我をしたり気分が悪くなったら、災害ボランティアセンターに看護師さんが常駐しているはずですので相談してみてください。無理は禁物です。



災害ボランティアは現地の方たちのニーズ(手伝って欲しいと思っていること)に寄り添い、やれることをやれる範囲で無理なく行うのが原則です。




九州地方・西日本豪雨災害ボランティア募集の参考になるサイト

最後に災害ボランティアの参考になるサイトをまとめておきます。初めて災害ボランティアに参加する方の参考になるページをピックアップしました。

社会福祉法人 全国社会福祉協議会
「ボランティア活動を考えている皆さんへ ~被災地からの発信があるまでは被災地に向かわないでください~」
https://www.saigaivc.com/20200706/


「十分な準備をお願いします 」
https://www.saigaivc.com/volunteers/preparation/



熊本県ボランティアセンター
「被災地でのボランティア活動に参加したいと考えている”あなた”へ」
http://www.fukushi-kumamoto.or.jp/list_html/pub/detail.asp?c_id=56&id=7&mst=0&type=


「2020年7月熊本県豪雨情報」
http://www.fukushi-kumamoto.or.jp/kinkyu/pub/default.asp?c_id=23




ボランティア活動保険
https://www.fukushihoken.co.jp/fukushi/front/council/volunteer_activities.html



最後になりましたが、このたびの豪雨災害により被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます

被害を受けられた皆様には謹んでお見舞い申し上げるとともに、被災地域の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

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